経営学の論文・書籍
理論の出発点になった論文・書籍です。要約と、どの理論・論点につながるかを示しています。現在 5 項目を収録しています。
Exploration and Exploitation in Organizational Learning
組織学習における探索と活用March 1991 · Organization Science
新しい可能性の探索と、既存の確実性の活用の間の配分を、組織学習の中心問題として定式化した論文。二つのシミュレーション・モデルで、活用に偏る学習が長期的には組織を弱めうることを示した。
問い組織は、新しいことを試す探索と、今あるものを磨く活用に、資源をどう配分すべきか。
Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams
職場のチームにおける心理的安全性と学習行動Edmondson 1999 · Administrative Science Quarterly
「チームの心理的安全性」という概念を提示し、オフィス家具メーカーの51チームを対象に、質的調査とアンケートを組み合わせて検証した論文。心理的安全性は学習行動を通じてチームの成果につながり、リーダーのコーチングや組織の支援は心理的安全性を通じて学習行動に影響することを示した。
問い職場のチームでは、なぜ誤りを話し合ったり助けを求めたりするところと、しないところがあるのか。
Sensemaking in Organizations
組織における意味形成Weick 1995 · SAGE Publications
人々が曖昧で不確かな状況に意味を与え、その意味にもとづいて行動する過程(センスメイキング)を体系的に論じた書籍。センスメイキングの7つの特性を示した。
問い人々は、何が起きているのか分からない状況に、どのように意味を与えていくのか。
Structural Holes and Good Ideas
構造的空隙と優れたアイデアBurt 2004 · American Journal of Sociology
集団の間の構造的空隙をまたぐ人ほど良いアイデアを出すという仮説を、アメリカの大手電子機器メーカーでサプライチェーンを担う管理職673人のデータで検証した論文。良いアイデアは集団の境目から生まれる一方、アイデアは身近な同僚とだけ話し合われ、組織の分断が再生産されていたことも示した。
問い異なる集団を結ぶ位置にいる人は、なぜ良いアイデアを出しやすいのか。そのアイデアは組織に広がるのか。
The Strength of Weak Ties
弱い紐帯の強さGranovetter 1973 · American Journal of Sociology
二人の間のつながりが強いほど、二人の友人関係は重なるという仮説から、異なる集団を結ぶ橋渡し(ブリッジ)は弱い紐帯に限られることを導き、情報の普及、転職、地域社会の組織化を説明した論文。個人間の関係と社会全体のパターンを結びつける試みとして書かれた。
問い親しくない知り合いとのつながりは、情報の広がりや社会のまとまりにどう関わるのか。